日 時 : 2012年 9月 1日 13時00分〜16時00分
場 所 : 三重県立杉の子特別支援学校 プレイルーム
参加者数 : 38名
概 要 : @ 門先生のご講演「PECSの有効性について」
・アメリカ精神医学会の指摘にもあるように「自閉症の最大の課題は、コミュニケーション」です。
現在も将来も「円滑なコミュニケーション」がないと、暮らしやすさにはつながらないです。
・コミュニケーションは、大きく「理解」・「表出」の2つの側面があります。TEACCHプログラムは
有名ですが、「理解」コミュニケーションです。
・コミュニケーション支援で大切なポイントは、「自閉性」です。そのために「要求」から指導します。
「理解」のTEACCHプログラムの構造化、「表出」のPECSの両輪でプログラムを組めば、
かなり有効ではないでしょうか。
・PECSの指導の対象は「音声でコミュニケーションがとれない人」・「自発的なコミュニケーションが
とれない人」・「十分にコミュニケーションがとれない人」が有効でしょう。年齢や障がいは不問です。
・多くの指導場面を動画でご紹介いただきました。
A 事例報告
・中学校での実践報告。こだわり、癇癪が激しいC児にPECSの指導を始めました。
指導を始め、自発的に要求を伝えられることが増えてきました。他の先生に伝えることも増え、家庭で
の使用も始まりました。
・PECSの学習が定着し癇癪や他傷行為が激減しました。周りの友だちとのかかわりも増えてきました。
・京都支部の久賀谷さんから「カードはできたらシンボルの方がいいですよ。シンボルの方が語彙をいく
つかつなげないと伝わらないので、語彙が広がりますよ」とのご助言をいただきました。
《 ポイント》
◇ 人々の暮らしを豊かにするコミュニケーションの学習は大切。
「表出」コミュニケーションに課題がある子ども・人々は、PECSはかなり有効。
◇ 絵カードは、シンボルを使用。シンボルの方が、語彙が広がりやすい。